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『徒然草』 独身のススメ

徒然草 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
角川書店
4043574088


 「妻というものは、男の持ってはいけないものである。『いつまでも独身でいる』などと聞くと、その男性の人柄に深みが感じられる」(第百九十段)

 兼好法師は、世間の常識と真っ向から対立する独身礼賛論を展開しています。

 この部分の原文はこうです。「『いつも独り住みにて』など聞くこそ、心憎けれ」。今泉忠義訳では「心憎けれ」を「おくゆかしい」と訳しています。どちらもピンときません。「心憎い」のままでもよさそうに思います。

 「家庭をきちんと切り回す女はじつにつまらない。子どもなんか出来て、愛情こめて育てる姿にはうんざりさせられる。」(第百九十段)

 悪妻を嫌うならわかりますが、兼好は良妻賢母を嫌っています。どうやら彼は家庭の団欒とかまったく関心がなく、所帯じみたことが大嫌いなのでしょう。それだけでなく、兼好は女性をかなり低く見ています。「女の本性はゆがみきっている」(第百七段)と蔑視的なことも書いています。

 「利己主義で、欲望が激しく、ものの道理をわきまえない」(第百七段)

 「まことに、女というものは、素直さに欠けた、くだらない存在である。」(第百七段)

 しかし、兼好は女嫌いというわけではありません。色好み的な発言もあります。つまり、くだらないけれども、ひかれる、と。

 「女というものは、その色香に支配されて、彼女の言いなりになっているときだけ、優しくて魅力ある存在に思えてくるような代物にすぎない。」(第百七段)

 女性はくだらないけれど、男に色欲があるから振り回されるだけだと、兼好はいいます。しかも、彼は家庭を求めてはいません。そういう男が望む男女関係はどんなものでしょうか。

 「互いに離れて暮らしているままで、ときどき女を訪ねて泊まるような形にすれば、長年たっても二人の仲は切れることがないだろう。不意に訪れていっしょに寝泊りなんかすれば、二人とも新鮮な気分を味わえること間違いなしである。」(第百九十段)

 そうかもしれません。逆に簡単に別れてしまいそうな気もします。ともあれ、気楽に女性に接して、楽しい部分だけを享受したいと思っていたようです。よくいえば、いつまでも恋人気分でいたいということでしょう。自分勝手な考えかもしれませんが、ずいぶん正直な人だと思います。

 仏教修行をすすめてみたり、結婚せずに恋人でいることをすすめてみたり、徒然草は一筋縄ではいきません。

結婚しなかった男たち―世界独身者列伝
北嶋 広敏


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