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見せびらかしの消費

 人間の競争心はより多くの収入を求めるだけではなく、より多く支出=消費することへも向けられます。

 消費は自分の物質的欲望を満たすだけが目的ではありません。虚栄心を満たすことが目的になることもあります。自分の消費ぶりを他人に見せることで自分がどれだけ裕福であるかを示すことができるからです。こうしたステータスを誇示するための消費を「見せびらかしの消費(conspicuous consumption)」といいます。(T・ヴェブレン『有閑階級の理論』)(顕示的消費とか誇示的消費と訳すこともあります)

 見せびらかしの消費においては、ある商品が自分のための必要であることを超えて、他人に見せるたことで自分のステータスを誇示するように機能します。家や自動車や装飾品や服装が自分の地位の高さや所属する階層を他者に認識させます。

 今でこそみられなくなりましたがミンクのコートはかつて見せびらかしの消費の代表でした。指輪、高級腕金時計、高級靴、ブランド品などは人に見せるために購入され、身につけられます。さらにお金があれば大きな邸宅、庭園、プールなどを購入するかもしれません。

 高級車はもとよりヨットを買うことや、ゴルフや高級スポーツクラブなどのクラブの会員なるなどもステータスを誇示する消費です。

 その目的は他人に勝つことばかりではありません。自分があるグループに所属していることを認めて欲しいとする「他人を模倣して他人と同一の存在であると認めてもらいたい模倣への欲望」(岩井克人『ヴェニスの商人の資本論』ちくま学芸文庫)もあります。

 社会学者の加藤秀俊はこうした消費のあり方を「血統、家柄、その他もろもろの旧『身分』がモノを言わなくなった近代社会では、消費の質と量が、人間の社会的地位をはかるモノサシとしていつの間にか通用するようになってきたからである」(『新しい消費者像』)と説明しています。

 ブランドものや高級品にはこのようなモノサシとしての機能が含まれています。たんに使い勝手がいいとかデザインがいいとかだけで、それらの商品が選ばれているわけではありません。商品は富の象徴になります。しかもそれは「心理的には身分的上昇の感覚を提供する」のです。

有閑階級の理論―制度の進化に関する経済学的研究 (ちくま学芸文庫)
Thorstein Veblen 高 哲男


恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)
Werner Sombart 金森 誠也
4061594400


ヴェニスの商人の資本論 (ちくま学芸文庫)
岩井 克人
448008004X
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