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子どもは「保険」にはならない

 最後は生活白書が指摘するところの「保険としてのメリット」です。『平成17年版国民生活白書』によれば、それは「どちらかが病に倒れるなどの不測の事態が生じたときに、配偶者と助け合える」ことです。

 生活白書では、配偶者と限定して書かれているが、子どもがいれば、当然子どもに助けられることもあるでしょう。子どもが小さいうちは保護の対象ですが、子どもが働くようになれば逆に面倒を見てもらうことは可能です。

 ところが最近は子どもには頼りたくないという人が増えています。平成17年度の生活白書によると、老後の暮らしを子どもに「たよるつもり」と答えた割合は20%以下となっています。年齢別にみると、男女とも若い人ほど「たよるつもり」が少なく、年をとるほど増えてきます。若い世代ほど子どもに頼りたくないと考えてもいます。

 内閣府「国民生活選好度調査」では、老後働けなくなったときの生活費をたずねています。1999年の数字で、年金・恩給で暮らすが59.1%、貯金や財産で暮らすが25.5%、子どもに面倒をみてもらうが4.2%となっています。生活費に限れば、子どもに頼る考えはほとんどありません。

 経済面では子どもには頼らないことはもはや常識となっています。それ以外の面でも子どもの頼らない傾向は顕著です。現在の日本では、子どもは保険ではないということです。

 子どもはただ育ててあげるだけ。楽しみとして子どもを育てたら、それで終わりです。とくに見返りを期待しているわけではありません。育てること自体が楽しみであり、生きがいなのです。

 子育て後には親子が一緒に暮らさないことを示すデータもあります。高齢者がどういう家族環境にあるかを調べた18年度の生活白書では、60歳以上の者がいる世帯全体において三世代同居が激減しています。単独世帯は8.8%から20.4%と倍増し、夫婦のみ世帯も14.6%から30.4%へと倍増しています。

 楽しみとして子どもを育てても、自分が年をとれば、子どもとなはれ、さらに配偶者ともはなれ、最後は一人で暮らすことになります。そのような道筋が見えてきます。

 結婚し、子どもができても、面倒を見てもらうことは少ないのです。子どもには保険のメリットは期待してはなりません。これは間違いのないことでしょう。

 そうしてみると生活白書が「保険としてのメリット」を「配偶者と助け合える」として規定したのは正解でした。子どもは保険ではないということを認識しているのです。

おひとりさまの老後
上野 千鶴子

おひとりさまの老後
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