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子育てにおける結婚の経済的メリット

 今までの話には子育てが含まれていませんでした。結婚を子育てという観点から見るとその経済的メリットはどうなるのでしょうか。

 結論をいうと、日本においては結婚の経済的メリットは大きい。比較を絶して大きい。さらに正確にいうと「比較ができない」といえます。

 その最大の理由は、結婚することと子育てはほぼ同義だからです。

 結婚することは子どもを産んで育てることを含みます。結果的に子供が生まれなかったにしても、少なくともそうした意志を持って結婚するのが普通です。

 「出生動向基本調査」調査によれば、「理想とする子どもの数」(理想子ども数)が0人の夫婦は2.3%とごくわずかです。「予定している子どもの数」(予定子ども数)が0人の夫婦も4.3%に過ぎません。(国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」(2002年))。

 それに対して、未婚のまま子どもを持つことはほとんどありません。日本の婚外子の割合は2%です。ほとんど例外的な数字です。

 ですから、日本では、未婚のまま子どもを持たないか、結婚して協力し合って子どもを育てるか、のいずれかを選ぶことになります。結婚は子育てにおいて比較を絶してメリットは大きいともいえますし(もちろん皮肉です)、選択の余地もないのだから、メリットを云々するのは馬鹿げているともいえます。

 もし、子育てにおける結婚の経済的メリットを論じるならば、未婚でも子育てができる状況があって、未婚で子育てした場合と、結婚して子育てした場合で比較しなければなりません。それが日本ではできません。

 日本にあって未婚者がパートナーの協力を得ないで子育てをする場合、子育ての負担が大きすぎます。とりわけ女性にとって、経済的負担は大きなものです。戸籍や財産分与における婚外子差別もあります。現状でシングルマザーが少ないのは当然です。

 子育ては一人で負うにはあまりの重い負担です。ですから、子育てというものは、せいぜい負担をどう分担するのかという夫婦間の按分の問題があるだけです。そして子どもが欲しくない人は結婚しないのです。

 日本と比較してよく話題になるのはフランスです。フランスでは2007年に婚外子の比率が50.5%でした。半数を超えています。結婚しなければ子育てができないという状況ではありません。結婚と子育ては別問題です。

 フランスでは嫡子も婚外子も同じ権利が与えられます。さらに結婚以外の共同関係をサポートするPACS(連帯市民協約)があります。PACSの届け出をすれば、成年に達した二人の個人の間に結婚とほぼ同等の法的権利を与えます。税金も安くなります。

 PACSはもともと同性愛者を対象にしているため性別に関係ありません。さらに面白いのは一方的に関係を破棄できることです。面倒な離婚の手続きや裁判を経ずに、別れることが可能です。

 このような制度があれば、結婚をしなくても子どもを持ちやすいでしょう。共同関係によって子育ての負担は分担しあいますが、そうした時期を過ぎれば簡単に共同関係を破棄できます。少なくとも男も女も社会的な縛りから解放されて生きやすくなるのは確かです。少子化への歯止めになるかもしれません。

 B級遊民としても大いに賛成したい制度です。家族生活を楽しんだり、子育てをしたいB級遊民も多いでしょう。かといって、結婚制度の中に生涯縛られるのはつらい。ある程度責任を持ちながら共に生き、いつか責任を果たしたら、簡単に自由な生活に戻れるならば、よりフレキシブルに人生を選べます。

 しかし、日本がそのような方向に変化する気配はないようです。


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テーマ : 子育て
ジャンル : 結婚・家庭生活

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