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『図説 モーツァルト その生涯とミステリー』 じつはアマデウスではなかった

図説 モーツァルト ― その生涯とミステリー (ふくろうの本)
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 後藤真理子著

 モーツァルトの生涯の概略を知るにはちょうどいい読み物です。写真や絵などのビジュアル資料が豊富で、モーツァルトのかかわった人物や建物が目で見てわかるのもグッド。

 モーツァルトの洗礼名がアマデウスではなかったということを初めて知りました。名前の一部には「テオーフィルス」とあって、これが「神が愛する者」の意味を持ちます。これをのちにモーツァルト自身がラテン語の「アマデウス」と自署することになります。確かにこの方が音の響きが美しいです。

 幼いモーツァルトは父親に連れられてヨーロッパ各国をまわりますが、その父親の動機を著者は「この奇跡は、世間に広く示すべきである」「旅はまた、息子の才能に大きな影響を与えるだろう」とふたつあげていますが、好意的すぎる解釈です。実際には世間ではなく貴族に息子を紹介したわけですし、かなりのお金になったのですから、金銭的および将来の就職口を得ることを大きく動機と考えるべきでしょう。

 晩年(といっても35歳でに死ぬのですが)のモーツァルトの音楽は人気がなくなり、演奏会に人が集まらなくなるというのは有名な話です。しかし、そのころの借金の申出の額が生活費にしては多すぎるので、賭博による借金があったのではないかとの説があります。

 そのことは本書でも紹介されていますが、最近、研究者により、晩年のモーツァルトの収入はかなり多かったが、浪費が過ぎた、との説が発表されています。

 24人の研究者から成る国際的モーツァルト研究チームが、約5年間にわたる緻密な調査によって、モーツァルトの晩年の財政状況を明らかにした。研究チームはオーストリアや各国で可能な限りのモーツァルトの財源を調査。その結果、モーツァルトは現在の金額に換算すると年収約15万ユーロ(約1900万円)であり、年収の約17%を貴族的ライフスタイルを維持するために浪費していたことがわかった。
     モーツァルト、実は高給取りで浪費家だった


 いうまでもなくモーツァルトは貴族ではありませんが、売れている頃はかなりの収入があったのでしょう。その頃、身についた貴族的な生活を続けたくて、借金を申し出たのだと考えられます。貴族でもないのに貴族的な生活を続けたいとしたのなら、かなり享楽的で見栄っ張りな性格だったかもしれません。過去の成功体験がありますから、一発当てればまた大金が入ってくるとでも思っていたことでしょう。(当然、この研究は本書には反映されていません)

 ただ、いまだ謎なのはなぜ晩年に健康を害したのかという点です。晩年の毛髪でも残っていればいいのですが、不幸にもモーツァルトの墓地はどこにあるのかさえ不明です。共同墓地に埋められたことだけがわかっているだけで、妻のコンスタンツェも埋葬には立ち会っていません。遺体やそれにまつわる何かが出てくる可能せはほぼゼロです。こちらの謎の方は解けることはないかもしれません。


モーツァルト 天才の秘密 (文春新書) モーツァルトの手紙 モ-ツァルト (講談社学術文庫) 恋愛哲学者モーツァルト (新潮選書) 西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)
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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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龍馬伝

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