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『愛国心を考える』 平和主義者が語る理想的愛国心

愛国心を考える (岩波ブックレット)
Tessa Morris‐Suzuki
4000094084


 テッサ・モーリス-スズキ著

 愛国心にはさまざまなものがあるといいながらも、排他的なもの、暴力につながるもの、上からの押しつけには反対しています。筆者が嫌うのは戦前戦中の日本の軍国主義の中で称揚された愛国心であり、外国への憎しみを持つ愛国心です。

 愛国心が戦争と結びつくときには、当然著者の嫌うものになるでしょう。ということは著者は平和の訴えを愛国心を語るふりをしながら行おうとしているのではないかと思っていたら、やはり最後にこう書いていました。

 自分の国を愛するとは、何よりも、そこをよりよい場所、より幸せな場所にしようとすることである。平和は繁栄と幸福のもっとも基本的な要素であるので、自分の国を愛するということは、平和を持続させるための取り組みが必ず含まれる。


 このように本書は愛国心がどのようなものかを分析したものではなく、筆者が理想としている愛国心こそ善きものと考え読者に押し付ける内容となっています。私なら筆者のいう愛国心もまた愛国心のひとつにすぎないと考えますが。

 愛国心がどのような状況で醸成されるのかという著者の考えもまた筆者自身の理想であるようです。

企業について言えることは国家にも当てはまり、末永い旺盛な忠誠心は、スローガンや演説や国家によってよりも、公正で思いやりのある社会の実現や、それに向けた将来ビジョンによって、よりいっそう掻き立てられるのである。


 現実にはそうとは思えません。かつての日本も現在のアメリカも愛国心を持った人たちが多くいますが、筆者の理想とは逆の方法で愛国心を掻き立てています。

 著者は企業の場合で言えることは国家でも言えるのだとしてますが、そもそもこの前提が間違っています。国家の思想教育や強制力をなめてはいけません。

 筆者の理想を語ることはいいのですが、それなら『理想の愛国心を語る』というタイトルにして欲しかったです。


愛国心
姜 尚中
4062119110

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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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