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『東アジア「反日」トライアングル』 古田博司 戦わなかった中華思想の恨み節

東アジア「反日」トライアングル (文春新書)
4166604678


中国、韓国、北朝鮮の反日の根深さについての分析です。

著者の主張をまとめると、以下のようになります。

・中国への侵略や朝鮮との併合だけが反日の理由ではない。
・中国の中華思想、朝鮮(北朝鮮と韓国)の小中華思想では、日本は劣った国であり、礼(儒教の儀礼や習慣)を知らない国であると見ている。(日本が戦争中や併合時にひどいことをやったという主張はその証明になるので重要。)
・道徳的に劣った「日本に対しては何を言っても、何をやってもいいという志向性を本来的に持っている。」
・中国も韓国も近代化の中にあり(北朝鮮は中世)、国をまとめるためのナショナリズムが必要。
・中国の共産党政府も韓国政府も日本とまともに戦ったことがなく、日本に抵抗し戦ったという嘘の正史を捏造する必要があり、その正史を日本に認めさせるようとしている。(中国において日本と戦ったのは蒋介石の国民党政府。韓国の亡命政権はほとんどなにもできなかった。北朝鮮の場合は、多少なりとも戦ってはいたので、正当性には自信があるらしい。)

 これでわかるように謝罪しても反日は終わりません。むしろ毅然とした態度で歴史の事実を主張することが望ましいと著者はいいます。しかも彼らがそれを受け入れないことも覚悟して。

 たしかにこれら3国の中華思想はかなり強烈です。日本は自分たちより下なのだとなにかと主張したがっているのもその通りです。彼らが日本を道徳的に劣っていると考え、劣等国と見たがることを著者は「道徳的志向性」と呼んでいますが、この道徳的志向性による非難もよくみかけます。彼らの反日は単純な恨みではないということがポイントです。

 日本と戦わなかったことで自分たちを正当化し、賛美する正史が描けないという指摘も新鮮でした。国の指導者が日本と戦わなかったことを隠蔽し、抵抗運動がさかんであったこと、国を守るために必死に戦ったことを嘘の歴史で語ろうとする姿勢の原因の一つがここにあります。

 最近、日韓併合時の朝鮮研究は進んでいて、韓国の主張とはだいぶ違うことも実証されてきました。『幻の三中井百貨店』(林廣茂)や『在日・強制連行の神話』(鄭大均)などはその成果です。中国や韓国の自国の歴史研究は自己の正当性と日本への非難を目的としていて客観性がなく、むしろ日本での研究が進んでいることがなんとも皮肉です。

 本書を読んで、戦後、日本がなぜアメリカに恨みを持ち続けなかったのかわかったような気がしました。天皇を中心とする皇国史観や国体は明治以降の近代化において必要な一時的なものだったのです。もともとの日本人の伝統とはちょっと違います。日本はアジアの辺境にあったでで、強い中華思想を持つ必要もなかったのでしょう。

 太平洋戦争ではアメリカと存分に戦ったことも恨みを残さない理由になりました。やるだけやったというか、やりすぎるほどやりました。だからこそフルラウンド戦い力尽きたボクサーのように、相手は強かった、とサバサバしているのでしょう。それと、水の流すことを美徳とする国民性もあるかと思います。

幻の三中井百貨店―朝鮮を席巻した近江商人・百貨店王の興亡
4891883146


在日・強制連行の神話 (文春新書)
4166603841

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テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

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