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『ネガティブ・マインド』 その3 「うつ」を回避する方法

ネガティブ・マインド―なぜ「うつ」になる、どう予防する (中公新書)
4121020197


 うつを回避するために著者が勧める方法はなんと「気晴らし」です。

 気晴らしとは「他のことを考える、または何かの活動に従事することにより、問題から注意をそらすこと」です。気晴らしの対象というのがあってそちらに意識を向けることが重要です。

 何も考えないようにする思考抑制とは違うことに注意してください。落ち込むようなことできごとや考えがあって、それを考えないようにすると、かえって考えてしまうことになります。思考抑制は逆効果です。

 考えてみればこれは当たり前のことです。意識とはつねに何かについての意識ですから、他に意識の対象を与えずに、たんに考えないようにすることはとても難しく、何か雑念が湧いてくるのが普通です。気にかかることがあれば、当然それが脳裏に浮かんでくるでしょう。この活動に意識を向けるべきとはっきりと対象を設定して誘導する「気晴らし」こそが理にかなっています。

 しかし、何が一番有効な気晴らしかは単純には決められないといいます。それでも、比較的有効なのは「運動」だそうです。平凡な結論でがっかりですが、『脳を鍛えるには運動しかない!』でも詳細に語られたように、やはり「運動」は肉体にも精神にもいいのです。

 自己注目の仕方を変えるということも「うつ」対策になります。

 そのポイントは、うつの心理学的研究で知られるようにうつを助長させる推論の誤りをしないことです。具体的には、「恣意的推論」「選択的注目」「過度の一般化」「拡大解釈と過小評価」「個人化」「完全主義的・二分法的思考」を避けることです。これらの思考がどんなものかは別の記事で紹介したいと思います。

 著者はネガティブ思考を修正する具体的な方法について述べていますが、これらは一般的なうつの本に書いてあるのと同じです。

 推論の誤りを直すこと、つまりネガティブ思考の修正には時間がかかりますし、難しくもあります。このことは知っておいた方がいいでしょう。やはり気晴らしが一番手軽なようです。

 不思議なのはうつのメカニズムを逆手にとって、ポジティブな方向に回転させる方法を著者が提言していないことです。たとえば、楽しいことを思い出す、自分のよい面を意識的に想起する、などです。

 もっとも、平常時ならともかく、楽しくないときに楽しいことを思い浮かべることは案外難しいのかもしれません。やはり運動がもっとも手軽で効果的ということでしょうか。

 (おわり)
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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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