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『ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊』 立花隆,佐藤優

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)
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 ジャーナリストの立花隆と元外務省の佐藤優による対談形式の読書案内です。

 各自200冊のブックリストをあげていますが、その特徴について。

 立花氏は、新しい科学の本を多くあげています。古典とか文学とか読んでもしょうがない。新しい科学こそが原題の教養だ、という考えです。

 カントの『純粋理性批判』をニュートン的世界観だからダメだといいます。アインシュタインの相対性理論が登場してからは、「カント流のアプリオリな判断形式は成り立たないのが現実世界」だ、と。

 立花氏は宗教、共産主義、精神分析学関係の本などもブックリストにあげていますが、それは素晴らしいからあげているのではなくて、現実世界に影響を与えたからであって、立花氏自身はそれらには否定的です。

 文学も読む必要なしといってますが、ブックリストにはいくつか上がっています。しかし、文学として楽しめというのではなく、日本語として優れているとか、そんな理由です。

 佐藤氏は熱心なキリスト教徒なので、キリスト教関係の本がたくさんブックリストに入っています。宗教、哲学、日本の古典文学などを批判的な意味でなくあげているのも立花氏との違いです。

 両者に共通しているのが、歴史、政治です。歴史はおもに近代史、現代史。立花氏が日本のそれに偏っているのに対し、佐藤氏は世界に目を向けています。それは今までの経歴からも予想できることです。立花氏は日本の新左翼運動を分析した『中核VS革マル』や日本の政治の中枢にいた田中角栄を追及した『田中角栄研究』を書いていますし、佐藤氏は外務省でロシアを担当していました。それが読書傾向にも反映しているようです。

 対談の内容としては、それほど面白いわけでもありません。所詮人の書いた本を紹介しているだけですから、過度な期待はしないほうがいいでしょう。それよりも佐藤優の語る裏話やちょっとしたエピソードが面白いです。

 拘置所で隣の房には連合赤軍の坂口弘がいたといいます。その元赤軍は死刑囚でありながら模範囚であり、拘置所内で影響力があったそうです。まわりが極道雑誌の「実話時代」などを読んでいる中、彼が読んでいたのは歴史や哲学で、佐藤が借りたハーバーマスに興味を持って自分も借りていたとか。このエピソードは細部が面白いのでぜひ読んでみてください。

 麻生邸見学ツァーで雨宮処凛の仲間が三人公務執行妨害で逮捕されて、どうにかしたいと佐藤優にメールをしてきて、佐藤は雨宮と電話で相談。そこで佐藤は鈴木宗男に電話して助けてやってください、と。すると鈴木は元警察犬量の亀井静香に連絡して3人を釈放させたとか。

 読書の話よりこういう話のほうが面白かった。

 現在、400冊のブックリストをテキスト化しています。そのうちこのブログに掲載します。
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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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情報処理系講師、フリーライター。減速生活者にしてB級遊民。

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