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『2011年 新聞・テレビ消滅』 佐々木俊尚

2011年新聞・テレビ消滅 (文春新書)
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 なかなか面白いです。

 今まで一言で「メディア」と漠然といっていたものをコンテンツ(内容)、コンテナ(容器)とコンベア(媒体)の3層(レイヤー)に分けてる考え方を提示し、既存のメディアである新聞、テレビがインターネットの発展によってどのように変化するかを説明しています。(この発想は著者のものではないようです)


 新聞においてこうなります。

 コンテンツ=新聞記事、コンテナ=(新聞社が編集権を持ち編集された)新聞紙面、コンベヤ=販売店
   ↓
 コンテンツ=記事、コンテナ=ヤフーニュース(などのサイト上のニュース)、コンベヤ=インターネット


 テレビではこうなります

 コンテンツ=番組、コンテナ=(編成された番組表による)テレビ、コンベヤ=地上波、衛星放送、CATV
   ↓
 コンテンツ=番組、コンテナ=YouTubeなどの動画サイト、コンベヤ=インターネット

 この変化で重要なのはコンテナとコンベヤを誰が握るか、です。コンテナとコンベヤを握るものが主導権をとるのです。

 コンテンツを握るものの力がそう簡単に落ちるとは思えませんが、新聞の衰退は思ったよりも速くやってきました。文字メディアである新聞は、新聞という媒体ではなくネットでも過不足なく内容は伝わりますから、競争優位を保つだけの魅力がなかったのでしょう。たとえば論説にどれほど読者をひっぱる力があるでしょうか。

 新聞やテレビのコンテンツを作る能力に疑いがあるのも事実です。新聞は警察発表や企業の発表をそのまま書き写すだけで取材報道が少なくなり、テレビ番組を作るのは下請け会社、ときには孫受け会社で、テレビ会社ではありません。
 
 最近はつっこんだ調査によってテレビの広告効果があまり期待できないことがわかってきました。金融危機による広告費削減の影響もありますが、テレビ局の広告収入の落ち込みは深刻です。テレビも従来のビジネスモデルではやっていけないということでしょうか。

 しかし、テレビからインターネットへの移行はそう簡単ではないでしょう。ASDLレベルのインターネットでは画質が不足しますから、コンテンツによっては光ファイバーでの高速通信の普及などが必要です。用意すべきサーバーの能力も半端なものではないでしょう。

 本書が残念なのは、取材が足りないことです。もっと現場の声が面白かったのに、と思います。

 私としてはテレビVSネットという戦いよりも、地上波デジタルとBS、CSによる多チャンネル化による競争の激化に期待したいです。とりわけ地上波は既得権益化しすぎじゃないでしょうか。多くのテレビ局が生まれ公正に戦って競い合ってほしいですね。


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ジャンル : 本・雑誌

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