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『微笑みを生きる <気づき>の瞑想と実践』 ティク・ナット・ハン

微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践
アーノルド コトゥラー Thich Nhat Hanh Arnold Kotler
4393332164


 ヴェトナム出身の禅僧による仏教的エッセイです。タイトルには瞑想と実践とありますが、実践方法についての解説が多いわけではありません。

 ナット・ハンにおいて基本となる瞑想は「意識的呼吸」です。

 「息を吸ったら、「息を吸いながら私はいま息を吸っていることに気づいている」。息を吐きながら、「息を吐きながら私はいま息を吐いていることに気づいている」。と、こころのなかでつぶやきます。これだけの練習です。慣れてきたら、このようにながながとつぶやく必要もありません。「吸う」、「吐く」の二語で十分です。」

 「この練習をつづけてゆくと息が鎮まり穏やかになってゆき、こころと体も鎮まり穏やかになってゆきます。」

 「このように呼吸をし、微笑むだけで私たちは幸せな気持ちになります。」

 基本的な瞑想はこれだけです。簡単で効果的です。実際、やってみるとすぐに気持ちが落ち着いてきます。微笑むというのも重要なポイントのようです。

 ちなみにテーラワーダ仏教ではこれはサマタ瞑想に分類されるものです。テーラワーダ仏教ではヴィパッサナー瞑想こそがブッダの瞑想法だとしています。

 「意識的呼吸法を練習してゆくと、考えごとが減り、体全体が本当にくつろいできます。私たちは1日じゅう考えごとばかりしています。気づきの呼吸を行うと、こころが鎮まり、落ちついてきます。過剰な思考の連続から開放されて、過去の悲しみ、未来の心配事から自由になります。呼吸に戻ることによって、いまここに充足しているいのちに触れることができるのです。」

 このような効果はあるだろうと思われますし、実践しやすいのでお勧めですけど、さて、その先はどうなのでしょうか。本格的なヴィパッサナー瞑想へは進まないようなのです。

 ナット・ハン流の気づきの瞑想というべきものも紹介されています。たとえば、食事のときの気づきの瞑想。

 「食べものは私たちと大地のつながりを教えてくれます。ひと口ずつ噛みしめると、太陽と大地のいのちが伝わってきます。私たちが口にする食べものが、どれくらいその意味を明かしてくれるかは、それを口にする私たちしだいです。ひときれのパンのなかに全宇宙を見出し、味わうことだってできるのです!」

 ナット・ハンは一緒に食事をする人に気づくことや自分が食事できることは恵まれているのだと気づくことにも言及しています。

 世界とのつながりを感じたり、食事が出来ることに感謝をしたりして食事をするのは普通に考えれば素晴らしくいいことでしょうが、これは思考です。ヴィパッサナー瞑想ではありません。どう評価していいのか悩みます。

 ウォーキング・メディテーション(歩く瞑想)では、まず最初に呼吸に意識を向けます。

 「たとえば、息を吸いながら三歩、息を吸いながら三歩歩きます。「吸って、吸って、吸って。吐いて、吐いて、吐いて」とくちずさむのです。こころのなかで「吸って」とつぶやいてみると、吸う息と歩みが一体となります」

 「それから、大地とあなたの足が接する、その感触に気づいてみてください。一歩歩むごとに、そっと大地にキスするように歩きます。(略)大地のおもてに私たちの平和と静寂を返して、愛を分かち合う。そんなふうに歩くのです。」

 実際の足の状態や感触を観察するのではなく、頭の中で作ったイメージですね。やはりヴィパッサナー瞑想ではありません。ニューエージ系のメディテーション法のようです。

 気分は良くなるでしょう。リラックスもできるでしょう。いささか無味乾燥なヴィパッサナー瞑想よりも魅力があるかもしれません。続けやすいでしょう。しかし、これは仏教でしょうか。疑問を感じます。

 次は概念について。

 インタービーイング(相互共存)というナット・ハンの造語があります。いろいろなものは相互に依存しあって存在しているという考えです。

 たとえば一枚の紙があるとして、その紙が存在するには木が育つための太陽が必要で、木こりが必要で、木こりが生きるためのパンが必要で、…。と、連鎖をたどっていけばすべてが必要であることに気づくというのです。

 さらに、バラの花と生ごみも相互に支え合っていて、不浄と清浄、汚れと無垢も頭で作った対立概念に過ぎないということです。

 これは仏教の縁起説を美しく表現したものです。説明のしかたによってずいぶんとイメージが変わるものだなと思いました。

 ナット・ハンの表現には太陽とか花とか子どもとか出てきて、気分が良くなるイメージをまぶしながら説明をしてくれるので、読書をしていると気分がよくなるという利点があります。このあたりが人気なのかもしれません。

 瞑想法については疑問も呈しましたが、テーラワーダ系の厳しい瞑想実践になじめない人はナット・ハンの呼吸法とインタービーイングの気づきからはじめるのもよいのではないでしょうか。継続しやすいように思います。

 実を言うと、私はテーラワーダの瞑想を2ヶ月ばかり続けたことがあります。挫折しました。ふとしたときに呼吸を意識するというのは簡単ですし、気持ちが落ち着きます。インタービーイングの美しいイメージも楽しいものです。

 意志の弱い軟弱者にはナット・ハンの瞑想から入っていくのがちょうどいいのではないでしょうか。

Present Moment,Wonderful Moment―この瞬間がすべての幸福
星 飛雄馬

Present Moment,Wonderful Moment―この瞬間がすべての幸福
仏の教え ビーイング・ピース―ほほえみが人を生かす (中公文庫) あなたに平和が訪れる禅的生活のすすめ―心が安らかになる「気づき」の呼吸法・歩行法・瞑想法 ティク・ナット・ハンの抱擁 「気づきの瞑想」で得た苦しまない生き方 ブッダの青年への教え―生命のネットワーク「シガーラ教誡経」
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『1995~2010 世界大恐慌 資本主義は爆発的に崩壊する』 ラビ・バトラ

1995→2010世界大恐慌―資本主義は爆発的に崩壊する
Ravi Batra Pema Gyalop 藤原 直哉
4893464035


 1995年に世界恐慌が始まり、2010年までに資本主義が崩壊すると予測(予言)する恐るべき書。1994年に出版されています。

 著者のラビ・バトラはインド出身の経済学者。

 今までに大きな予測(予言)を三つ当てています。 第一は、イラン革命とイラン・イラク戦争。第二は共産主義の崩壊。第三は、1990年以降に東京市場で株価が暴落して、それをきっかけに世界が恐慌に入るというもの。

 三つめの予測は当たったといえるのでしょうか。私は経済に疎いのでよくわかりません。当時、日本のバブルは崩壊して株価は暴落しましたが、世界恐慌は起ったといえるのかどうか。アジア通貨危機は1997年ですが、これはつながりがあるのかどうか。

 ともあれ、けっこう予測が当たるとされるラビ・バトラ氏1994年に出版したのが本書です。そしてここには恐るべき予測が書かれています。

「一九九五年を皮切りに、世界経済は大恐慌に突入します。大恐慌と、そして多分、それにともなって発生する戦争の流血の中で、資本主義は崩壊します。」

 資本主義の崩壊については1979年の『資本主義と共産主義の崩壊』の中で予測していて、そこには「西暦二〇〇〇年までに共産主義が、二〇一〇年までに資本主義が、相次いで崩壊するだろう」と書かれています。

 このところ日本も欧米も景気が良かったのですから、この予測は外れたという印象でしたが、今回の世界同時株安、金融不安によって現実味が出てきました。

 それにしてもなぜ資本主義は崩壊するのでしょうか。そして、資本主義の次の経済体制はどのようなものでしょうか。

 バトラの信じる社会循環論によると、世界の歴史は三つの権力が交代しながら進行するそうです。それは武力と知識と富です。それぞれの支配者により時代は「武人の時代」「知識人の時代」「富裕者の時代」と流れていきます。そしてまた「武人の時代」…と最初に戻って続きます。

 現代は欧米とインドが富裕者の時代の終わりにあり、それが崩壊して武人の時代がはじまるといいます。

 一方、日本は富裕者の時代の衰退期に入るということです。(予測は10年以上前なのですでに衰退期に入っているはずです。)ちなみに、バトラの予測では日本は「経済的な大混乱はあるが、経済力は衰えず世界をリードする国となるだろう」といわれています。

 ある時代の終わりにはそれまでの矛盾が噴出してきて、大変革が起きます。それが戦争と恐慌です。

 「しかし、資本主義の崩壊は、けっして世界の崩壊ではありません。むしろ資本主義崩壊後の世界は、現在より優れた社会システムが発生し、その結果、世界は黄金時代を迎えることになるでしょう。」

 その新しい社会システムをバトラはプラウト(PROUT)と呼んでいます。

 プラウトは人間の貪欲ではなく必要に基づいた経済のシステムです。医療と教育は無料であり、十分な衣食住が得られるだけの賃金が受け取れます。

 労働者の最低賃金と最高賃金の差は最初は10倍、到達目標は2倍です。富裕者の時代の特徴である富の集中はさせないのがプラウトの再分配の基本にあります。つまり崩壊するのは「搾取的資本主義」です。

 彼の考える社会システムは共産主義に似ているようですが、プラウトは伝統的な価値観である精神性を重視するといいます。

 「たとえば、若者に対して人に対する思いやりややさしさを押しつければ、なぜそうしなければならないのか、という質問が飛び出すかもしれません。なぜ思いやりは必要なのか、やさしいということのゴールとは何なのか、を語ることが必要です。やさしく、思いやり深く、慈悲深ければ、あなたは幸せになれる、というべきなのです。」

 気になるのはそのような社会は武人の時代において実現するということです。武人の時代は武力が支配する世界ですから、どうしても物騒なイメージを持ってしまいます。

 最近のバトラ氏はどんなことをいっているのか、もう少し、詳しく聞いてみたくなりました。(インターネットで調べると新しい予測がわかります)

2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測
ラビ・バトラ

2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測
繰り返す世界同時株大暴落―自民崩壊・生活壊滅の時代 新たな黄金時代―腐敗政治と経済混乱が新時代の革命を生む 資本主義消滅最後の5年―ラビ・バトラ緊急予告 新世紀の大逆転―夜明けは日本から始まる 日本国破産のシナリオ―破滅から黎明へ 光は極東の日本から
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『ドクター田平の1万円からできる外貨で3000万円儲ける法』 田平雅哉

<ドクター田平の株よりローリスク! 1万円からできる>外貨で3000万円儲ける法
田平 雅哉
4534038747


 FX(外国為替保証金取引)についての入門書です。

 外国為替は株よりも値動きが読みやすく確実に金利(変動しますが)がつくので、株に比べてリスクが低いところが魅力だそうです。

 また株は研究に時間がかかるため仕事を持っている人には不向きだそうです。

 同じ著者の株についての本はすでに紹介しましたが、上記の理由で田平氏は株よりもFXを勧めています。

 FXは外貨預金よりも手数料などの費用が安く済みます。自分ですぐに売り買いできるのもいい点です。

 ツールを使うことで自動的な売買もできます。心理的な影響を受けない自動売買はとても重要だといいます。

 原理を理解して、安全な方法で売買をしていれば、比較的利益が出しやすいというのが結論のようです。

 もちろん世間でよくいわれるような大もうけをするにはレバレッジをかけてハイリスクハイリターンにしなければなりませんが、それは慣れてきてからの話です。

 本書は比較的安全なリターン年率10%の方法、少しチャレンジングな年率25%、ハイリターンの年率100%と3つの投資法を紹介しています。最初は小額で年率10%を試すべきです。経験も知識もない状態でハイリスク・ハイリターンの世界に入るのは避けるのが賢明でしょう。

 田平氏の投資鉄則7ヶ条

1.投資は余裕資金で
2.3勝2敗で勝てる
3.損失を限定するためのロスカットを徹底
4.スワップねらいで勝つ
5.順張りで勝つ
6.2つの統計的分析(テクニカル分析)手法を活用
7.チャートを見る


 スワップとは利子のことです。

 6の分析手法とは、MACDとスローストキャスティクスです。具体的には本書もしくは類書を読んでください。

 それにしても円高はどこまでいくのでしょうね。底を確認できるまではFXはやめておいたほうが無難です。

田平雅哉のFX「スイングトレード」テクニック (WINNER’S METHOD SERIES)
田平 雅哉

田平雅哉のFX「スイングトレード」テクニック (WINNER’S METHOD SERIES)
<ドクター田平の株よりローリスク! 1万円からできる>外貨で3000万円儲ける法 外国為替トレード 勝利の方程式 FXシステムトレード 年率200%儲ける投資術 投資の王道 実践編 [通貨証拠金取引] 今すぐ始めるFX―5人の個人投資家が明かす勝利のルール
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テーマ : FX(外国為替証拠金取引)
ジャンル : 株式・投資・マネー

『20代若者の消費異変 調査研究報告書 2008年1月』 つづき

 若者の文化的な好みも変化しています。

 どういうわけか若者は和風、伝統文化への回帰をしています。伝統的な年中行事や和の暮らしが人気です。神社仏閣や茶道、華道、日本画、書道への関心も高まっています。

 それに対して、科学、民主主義、成長への関心が後退するという現象が見られます。

 より具体的な内容を示すために、団塊の世代を含む60代と今の若者である20代で「子ども、次世代に伝えたいと思うこと」を選択させたアンケートの結果を見てみましょう。

 まずは和への回帰から。

 「「雅」など京風の美意識や季節感
     60代 15.1% → 20代 40.5%

 「「侘びさび」「幽玄」などの美意識、自然観や文化」
     60代 11.8% → 20代 26.6%

 「「粋」「いなせ」など江戸町民の美意識や文化」
     60代 16.5% → 20代  6.5%

 今の若者が雅や幽玄にせっする機会があるのかどうか、その内容をわかっているのかどうかも疑問ですが、はっきりと増加の傾向が見られます。それにしてもなぜ江戸より京なのでしょう。私も京都に旅行してみたらわかるのでしょうか。(中学の修学旅行で行ったきりです)

 次は逆に減少した価値観です。

 「戦後の平和憲法や民主主義」
     60代 50.5% → 20代 35.4%

 「経済成長を支えた勤勉さ」
     60代 35.5% → 20代 11.4%

 「科学的・合理的な考え方」
     60代 21.5% → 20代  7.6%

 若者の右傾化についてはよくいわれますので、なるほどとは思います。しかし、質問がおかしいですね。民主主義とセットになっているのは変です。民主主義を否定をするならどんな政治制度を求めているというのでしょうか。

 次の質問も変です。「経済成長を支えた」とわざわざ限定する理由がわかりません。この質問ではたんなる勤勉さではなく滅私奉公という意味合いが強くなるような気がします。そういう意味での勤勉さなら当然否定されてしかるべきでしょう。

 科学的、合理的思考に対する軽視も不思議です。迷信的、非合理的思考を是としているのでしょうか。ちょっと気持ちの悪い傾向です。しかし、和への回帰がこういう回答になっているのかもしれません。合理的にわりきったり、効率主義への嫌気がこういう表現になっているとも考えられます。

 いろいろ疑問もありますが、やはり団塊の世代とはだいぶ違う価値観を持っているのは間違いなさそうです。それは物質的な成功よりも精神的なものへの価値観の移行です。そこには、もはや経済成長だけではやっていけない日本の立場も反映しているように思えます。

京都でのんびり―私の好きな散歩みち (祥伝社黄金文庫)
小林 由枝

京都でのんびり―私の好きな散歩みち (祥伝社黄金文庫)
極みの京都 とっておき京都―No.1ハイヤードライバーがこっそり教えます (祥伝社黄金文庫 な 8-1) 景観を歩く京都ガイド―とっておきの1日コース (岩波アクティブ新書) 京都・社寺参拝入門 (らくたび文庫 No. 7) 京都のおみやげ―あのひとへわたしへ (らくたび文庫 No. 22)
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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

松田翔太の演技に泣く

 先日のNHK大河ドラマ「篤姫」では第十四代将軍の徳川家茂(いえもち)が病死しました。

 家茂役の松田翔太は故松田優作の次男。父親を美男にした感じです。今まで松田翔太の演技はいまいちでセリフは完全な棒読み。棒読み将軍と呼びたいほどでしたが、今回の死の場面はかなりよかったです。

 大阪城にかけつけた勝海舟に抱えられながら、家茂はうめくようにいいます。
 「わしは、何事かをなしえたと言えるのであろうか。将軍としての何かを。男としての何かを…。」

 泣きました。

 「くやしいのお、わしはまだ二十一歳ぞ」

 家茂が亡くなったのは数えで二十一歳。満二十歳でした。その無念さはかなりのものであったでしょう。さらに泣きました。
 
 男子たるもの何事かを成し遂げて死ぬべきものだという思想はたしかにあります。司馬遼太郎の小説の登場人物に多いタイプです。今回の家茂のセリフに感動するのもそうした考えに賛同するからこそでしょう。

 しかし、と思います。

 人は本来何を成し遂げればいいのでしょうか。一般人なら仕事をまっとうすること、家庭を持ち子どもを育て上げること、妻の生活を最後まで保障することでしょうか。一面そうかもしれません。

 私は、何事にもとらわれず、執着せず、欲を捨てることができれば、人間が少し上等になったといえるのではないかと考えます。

 今回、悔しいといって死んだ家持に涙を流しましたが、飄々として何ものにも執着をせずに死ねたら、その方がいいと後になって思ったのでした。

 ちなみに俳優松田翔太は去年妹を殴って事件を起こしています。篤姫でのイメージと実際はだいぶ違うようです。主役の宮崎あおいも実際はかなり違うと聞きます。しかし、ドラマはドラマとして楽しみたいです。

松田翔太が妹とのケンカで110番通報

テーマ : 篤姫
ジャンル : テレビ・ラジオ

『20代若者の消費異変 調査研究報告書 2008年1月』 日本経済新聞産業地域研究所

20代若者の消費異変―調査研究報告書 2008年1月
20代若者の消費異変―調査研究報告書 2008年1月

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 かつて若者は消費と流行の主役でした。しかし、今や若者はお金を使わずに貯蓄にいそしみ、流行を追おうともしません。

 この本は主として日経産業地域研究所が2007年6-7月に実施した「若者意識調査」の結果の分析です。

 この報告書によると、今の若者は自動車を欲しがりません。欲しいと答えた人が7年前の調査に比べて半分になっています。自動車だけではありません。調査した「持っていないが欲しいもの」すべてが減少しています。

 減少率の大きいものベスト5は、デジタルカメラ、パソコン、ファックス、乗用車、オートバイ・スクーターでした。ファックスはもはや誰もが欲しくないでしょうから、さらにひとつ追加するとスノーボードになります。

 報告書は「成長を知らない子供たち」と若者を評しています。モノ離れは日本経済の低迷の影響だというのです。今の若者は景気のいい日本の知らないで育ったからだ、と。

 20代の男性は酒を飲まない人が増えています。その代わり甘党が増えています。男女の性差が縮小していると報告者は分析しています。

 その一方で増えているのは貯蓄志向です。なんと貯金箱が人気だそうです。堅実ですが、将来に対する不安が大きいのでしょうね。

 高齢社会で若者にかかる負担が増えると盛んに言われていますし、年金があまりもらえないとも言われています。当然の反応でしょう。

 若者は休日も家にいることが多いようです。友人の数も減少しています。00年の調査では平均8.1人、2007年には平均6.3人になりました。しかし、収入が少ない人は友だちが減少していますが、収入の多い人は友だちが増えています。お金がないので人付き合いが減るのでしょう。人と会えばお金を使いますから。

 当然ですが、自分が下流であると意識する若者は増えています。これは意識の問題というよりワーキングプア問題。若者の貧困化の問題ですね。

 将来、結婚したい人も増えています。「下流は結婚できない」と脅す識者が多いからではないかと報告書は書いています。女性の結婚したい理由に「経済的安定が得たいから」というのが目立ちます。女性が独りで生きるのはさらに厳しいということでしょう。

 (つづく)

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

若年ワーキングプアが44.1%

年収200万以下、若者の4割強 兵庫県内労組調査

 若者の非正規雇用の増加が社会問題になる中、兵庫県内の労働組合などが七-九月、県内の若者約百人にアンケートしたところ、四割強が、年収二百万円以下のいわゆる「ワーキングプア」という結果が出た。

(略)

 それによると、雇用の形態は六十六人(64・7%)が正規雇用。三十三人(32・4%)が派遣やアルバイトなど非正規雇用だった。三人は求職中。

 年収は全体の四十五人(44・1%)が「二百万円以下」と答えた。雇用形態別の内訳は正規雇用では十八人(27・3%)だったが、非正規雇用は二十五人(75・8%)を占めた。年収二百万円の人のうち十六人は親から独立しており、生活は困窮していると推測される。


 若者の労働環境は劣悪です。年収が200万円以下の若者(学生を除く十-三十代)4割強もいます。正規雇用でも年収200万円以下が3割近くいるというのはすごいですね。

 そしてこの不況。来年以降はもっと厳しくなるでしょう。仕事にも就けないニートが増えることでしょう。若者ばかりではなく、多くの人が失業する可能性があります。どうなってしまうのか。本当に心配です。

 政治や文明は日本人を幸せにしたでしょうか。ある面では幸せになったでしょうが、トータルでは間違った方向へ進んだようです。

テーマ : 格差・階級
ジャンル : 政治・経済

『ドクター田平の株「科学的」投資法』 田平雅哉

ドクター田平の株「科学的」投資法
田平 雅哉
4534041071


 田平氏は、1~2年以内の中期運用においてはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合せるのが最高の投資法だといいます。そしてロスカット(損切り)をしないと成績があがらないともいいます。

 ちなみにファンダメンタル分析とは、企業の業績や財務状況などの分析することです。それが株価と照らし合わせて割高か割安かを示す指標(PBRやPERなど)も使います。

 テクニカル分析とは、過去の相場の動きや株価の変動を統計的な手法で分析することです。

 それだけだと当たり前に思えますが、理系のお医者さんらしくさまざまな手法について効果の検証をしています。どこまで信用していいのかわかりませんが、なかなか説得力はあります。

 ドクター田平流・<株版>投資鉄則7か条

1.投資は余裕資金で
2.3勝2敗で投資に勝てる
3.損小利大
4.データに基づいたファンダメンタル分析
5.逆張りで投資対象企業を探し、順張りで買う
6.チャートを活用
7.テクニカル分析を活用


 PERやPBRを調べて割安株を探し、上昇し始めたときに買います。そして、大きく利食い、小さくロスカットすれば儲かるといいます。

 安いからすぐ買うのではないところが重要です。資産運用の効率性を考えなければなりません。時間をかけて上がるのを待つのよりも上がり始めてから買ったほうが(時間に対する)上昇率が高くなるので効率がいいのです。 

 対象銘柄は、成長株、小型株、割安株を選んでいるそうです。効率的に高いリターンが期待できるといいます。

 また銘柄を選ぶときは、ファンダメンタル分析よりもバフェット流の定性的分析が重要だといいます。しかし、バフェットのような目利きになるのは難しいし、普通の人に10年先の成長性まで見通せるものではありません。

 そこで田平氏が採用している定性分析は次の通りです。

1.ニッチな産業
2.比較的新しい市場
3.成長している市場
4.ナンバーワンの企業
5.経常利益または営業利益が増加傾向
6.キャッシュリッチ
7.株主価値より株価が割安
8.企業歴史が浅い企業
9.注目されていない企業


 テクニカル分析ではトレンドを把握することが基本です。上昇トレンド、下降トレンド、保ち合いのどの状況にあるのかを把握すべきです。そして、上昇トレンドの入り口で買います。

 最後にテクニカル指標としては次の5つを理解すべきだといいます。

1.チャートの分析
2.移動平均線
3.レンジブレイクアウト
4.出来高
5.MACD


 まとめますと、ファンダメンタル分析(と定性分析)で選んでテクニカル分析で売買するということです。

なかなかまじめでいい本です。

田平雅哉のFX「スイングトレード」テクニック (WINNER’S METHOD SERIES)
田平 雅哉

田平雅哉のFX「スイングトレード」テクニック (WINNER’S METHOD SERIES)
<ドクター田平の株よりローリスク! 1万円からできる>外貨で3000万円儲ける法 外国為替トレード 勝利の方程式 FXシステムトレード 年率200%儲ける投資術 投資の王道 実践編 [通貨証拠金取引] 今すぐ始めるFX―5人の個人投資家が明かす勝利のルール
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テーマ : 株式入門
ジャンル : 株式・投資・マネー

節約するより使ったほうが後悔しない?

節約するより使った方が――「後悔しない買い物」で米研究

ロンドン(CNN) 世界的な経済不安が叫ばれ、財布のひもを締める消費者が目立つなか、米経済学者らが「浪費の勧め」ともいえる研究結果を発表した。消費者にとって「悔いの残る買い物」を調べたところ、節約するよりも気前良く金を使った方が、後悔の少ないことが分かったという。

(略)

たとえば、57人の対象者を無作為に2つのグループに分け、「とても気に入った高価な服」と「あまり気に入らないがもっと安い服」のどちらを買うか迷っているという想定で、一方のグループには10年後に、もう一方のグループには翌日に、どちらの選択を後悔するかを予測させた。その結果、10年後の心境を予測したグループでは翌日組に比べ、「安い服の方が悔いが残る」と答える人が目立ったという。


 ことさらに浪費政策にこびた研究に思えます。「とても気に入った高価な服」と「あまり気に入らないがもっと安い服」の二つが選択肢であるという時点でいやーな感じがします。

 「それほど好みではないが見せびらかせる高価な服」と「自分の気持ちにぴったりする安い服」のふたつで比べてみてください。

 それに実際の感想ではなく、翌日と10年後の気持ちを予想させるなんてちょっと無茶な気がします。

教授らは続いて、同じグループに実際に買い物をしてもらい、その後抜き打ちで、買った品物がそれぞれ「実用品」と「ぜいたく品」のどちらに属するかを尋ねた。すると、先ほど10年後を予測したグループの方が、ぜいたく品を気前良く買っていたことが明らかになった。「消費者に高級品を売り込む時には、10年後に振り返ってどう思うか考えてみて、と促すことによって、その気にさせることができるはずだ」と、キーナン教授は説明する。


 ポイントはここですね。売るときに、「きっと満足しそうな高いもの」と「きっと後悔しそうな安いもの」を比べさせ、10年後をイメージさせる。すると高いものを買う傾向が強まる。そういう販売テクニックです。

 つまりこれは、人間の心理をうまく使えば、消費を増やすことが可能である、という研究です。

こうした傾向は買い物だけでなく、休暇の過ごし方にも当てはまるという。教授らは別の研究で、大学の在学生と、40年後の同窓会に集まった卒業生に、冬休みの過ごし方を後悔しているかという質問を投げ掛けた。在学生は2つのグループに分けて、それぞれ「去年の冬休み」と「今年の冬休み」について質問。その結果、「去年」組では「今年」組に比べて「仕事や勉強ばかりで旅行に行かなかったことを悔やんでいる」とした人が多く、卒業生ではさらに、学生時代の冬休みを振り返って「もっと楽しめばよかった」と後悔する声が多数を占めたという。


 確かにこういうことはあると思います。旅行したことはけっこういい思い出として残ります。非日常的で楽しかった経験は記憶に残りやすいということもあります。
 
 ついでにいえば、時間がたってしまえば、使った金額のことはすっかり忘れているはずです。つまり楽しかった記憶だけが残ります。後に残らないその場限りの娯楽よりいつまでも記憶に残る体験はその人の心の豊かさとして残るのでしょう。

 つまりパチンコで過ごした冬休みじゃダメだってことです。ですから、この実験を節約と消費という観点で分析のするのは違和感があります。体験の質が大いに関係があるのですから。

浪費するアメリカ人―なぜ要らないものまで欲しがるか
Juliet B. Schor 森岡 孝二
4000025848


旅の極意、人生の極意
大前 研一
406212968X

テーマ : **暮らしを楽しむ**
ジャンル : ライフ

『損切リ・塩漬け無用の最強の株投資』 つづき

損切り・塩漬け無用の最強の株投資
杉村 富生
4534040091


 世の中にはとてつもなく気が長い人がいます。辛抱強いのです。そんな人が株式投資では成功しています。もちろん、「塩漬け株」を抱え、じっと我慢している人たちとは違います。利食いの玉を3年持て!の投資哲学を実践している人です。
(略)
 良くなる銘柄の安いところをじっくりと狙う--これは株式投資の基本です。資産倍増、3倍増は短期売買の繰り返しでは絶対に成し遂げられません。


 この機会にいい銘柄を選び、3年待つ。まだ底は見えませんが、上げトレンドになってから買っても間に合うでしょう。そこでつかんで、じっくりと値上がりを待てれば、利益は出ます。

 先読みをしすぎて日経平均1000万円あたりで買った人はすでに含み損を抱えています。もう少し勉強をしておきたいところです。

 もし購入をしたとして、いつ売ればいいのでしょうか。3年待てとはいいますが、それは気長に待てという意味で、生活資金を投入してはいけないということでもあります。

 具体的な売りの時期を決める方法はあるでしょうか。

 ちなみに「売りの3原則」とは、1.買ったらすぐ、ないしは買う前に、ここで売る、と目標水準を決めておくこと、2.大天井を売ったのを確認して売ること、3.コストゼロの恩株を残すこと--です。


 たとえば買値の2割上とかPERが12倍、チャートの節目などから目標値をきめておけばいいようです。しかし、この方法はチャンスを逃す可能性があるといいます。相場の動きに合わせて投資判断を変えることも重要です。

 著者によると大天井はチャートからある程度予測できるそうです。長い上ヒゲ、大陰線の出現、小さな陰線の連続、ダブルトップ、トリプルトップなどです。そこで売る方法です。

 (私としては株価が落ち始めて下降トレンドを予測できる時点で売っていいのではないかとも思います。)

 最後の恩株を残すとはこういうことです。500円で2000株を買い、1000円まで上がったら1000株を売る。これで残った株のコストはゼロ円です。もう損はしません。…そんなに上がればいいですけどね。

 以上、売り買いのポイントを本書より選んで紹介しました。

テーマ : 株式入門
ジャンル : 株式・投資・マネー

『損切リ・塩漬け無用の最強の株投資』 杉村富生

損切り・塩漬け無用の最強の株投資
杉村 富生
4534040091


 株が空前の値下がりをしました。資金がある人は株投資を考えるべき時がやってきました。

 株で儲ける秘訣はひとつ。安い時に買って、高いときに売る。今買えばすぐ上がるわけではないでしょうが、いずれ上がりますから儲かります。この1年くらいの間は買いの時期が続く可能性がありますから、今から勉強しても十分間にあいます。

 紹介する本は、個人投資家が失敗しやすい「損切り貧乏」「塩漬け」を戒めています。

 株が値下がりをした場合、それ以上損をしないために売ってしまうことを損切り、ロスカットといいます。損切り貧乏とは、一時的な下げにあわてて損切りをして、その後の株価上昇での儲けを失ってしまい、なかなか利益を出せない人のことです。

 株価には上昇トレンドと下降トレンドがありますが、それが読めずに目先の上げ下げに振り回されるのがこの損切り貧乏の原因です。

 一方、塩漬けとは株価が下がって含み損を抱えた状態が長く続くことです。塩漬けをする人は、下がった株価はすぐに戻るだろうと高をくくり、売り時を失い、何年も保有し続けるのです。株価が戻らなければ、その資産はなんら益を生み出さないのです。

 この場合は、下げトレンドが読めないために、損切りができずに含み損を長く抱えることになったのです。

 つまり、「損切り貧乏」も「塩漬け」もトレンドを読まずに短期の上げ下げに捉われた結果です。

 一日中パソコンに張り付いて短期の売買で儲けられる人は目先の上げ下げだけを見ていればいいでしょうが、一般的にはそんな売買は無理です。一般的な株の売買では中長期的なトレンドを読むことがとても大事です。

 本書はそんなことを中心に、うまくいったケース、失敗したケースなどを紹介し、売り買いのタイミングの測り方を指導しています。

 今回の株の暴落では売り時を失い、塩漬けになった人が多数います。他に資金があれば安値で買いにいけますが、資金に余裕がないと、5年くらいは身動きできなくなります。そもそも元の高値に戻ることはほとんどないかもしれません。塩漬けの恐ろしさを味わっている人も多いでしょう。

 では、安値で株を買ったらどうすべきでしょう。それはやはり損切り貧乏にならないことです。大きなトレンドにのって持ち続けることが大切です。そのトレンドが読めるかどうかが問題ですが、これほどの安値で買えば失敗は少ないので、強気でいけます。

 今回の下げ相場には金融不安以外にも下げの要因があります。

 「外国人の買いは季節的に9~10月は細ります。この背景には10月がミューチュアルファンド、11月~12月が欧米年金、ヘッジファンドの決済月という事情があるようです。彼らが利益確定の売り、利益圧縮のための損失売りを出すのです。したがって、この時期に株式市場は波乱に陥るケースが多いのです。短期売買ではこうした習性を理解しておく必要があります。」

 ということは、現在、日本の株価は安くなっていますが、外国人投資家の強い買いはないだろうと見ていいのではないでしょうか。下がりすぎたので戻ろうとするリバウンドはあります。それは強い力にはならないような気がします。

 (つづく) 

イチバンやさしい株価チャートの読み方
杉村 富生

イチバンやさしい株価チャートの読み方
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テーマ : 株式入門
ジャンル : 株式・投資・マネー

『たそがれ清兵衛』 藤沢周平

たそがれ清兵衛 (新潮文庫)
藤沢 周平
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 山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」がよかったので、この短編集を読んでみました。

 なんと、話が違います。

 映画はこの短編集に収められている「たそがれ清兵衛」「祝い人助八」、さらに「竹光始末」の3編を原作としているそうです。なるほど。

 どれもちょっとさえない武士が主人公です。よくない容姿もしくは癖、性格を持っている主人公がなんらかの騒動の巻き込まれ剣の腕により危機を脱したり、復讐をしたりします。

 話としてはそれだけですが、その人情にホロリとさせられたり、武士の意地に感動したりできます。ダメのようでダメでない。妙にかっこいいのです。藤沢周平の小説のうまさでしょうね。

 「たそがれ清兵衛」のラストはいいですね。映画とは違い夫婦愛のお話です。欲がなくって、愛情があって、腕が立つ。何の気負いもない自然さに心が洗われます。

 「祝い人助八」はストーリー的には映画に近いです。読んでいると真田広之と宮沢りえの顔が浮かんできます。悪妻から解放された助八は自分の奇妙な独身生活にそれなりに満足していますが、出戻り娘の波津との出会いによってその独身生活のおかしさに気づき、やがて波津との生活を夢見ます。

 これ以上ストーリーは書きませんが、弧男の悲惨とかっこよさの両方をしみじみ味わえる作品です。

 全部で8作品。どうってことのない淡白な話もありますが、大半はなかなかイケています。

蝉しぐれ (文春文庫)
藤沢 周平

蝉しぐれ (文春文庫)
たそがれ清兵衛 (新潮文庫) 三屋清左衛門残日録 (文春文庫) 隠し剣孤影抄 (文春文庫) 用心棒日月抄 (新潮文庫) 隠し剣秋風抄 (文春文庫)
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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

「お試し田舎暮らし」はいかが?

「お試し田舎暮らし」はいかが? 農業体験付で家賃月2万円

山梨県南巨摩郡早川町は、移住希望者を対象とした「お試し暮らし」を2008年から本格的に導入している。体験者は空き家を1カ月間2万円(上下水道利用料込み)で借りて、農作業をしながら地元の住人と同じように生活する。お試し期間は3カ月間だ。早川町総務課の担当者は、「実際に田舎暮らしを体験してもらい、移住するきっかけになれば」と期待を込める。


 田舎暮らしをしてみたくても、いきなり物件を購入して移り住むのは、危険です。田舎暮らしが自分に合わないかもしれないし、農作業もどうすればいいのかわかりません。そんな人には体験できるこういう企画はありがたいですね。

  ここではワイン用の山ぶどうや、大豆、こんにゃく芋、お茶が採れる。採れた大豆を使った豆腐や味噌作りも体験できる。自然に囲まれて農作業をやってみたいという人にはもってこいの環境だ。ところが、田舎暮らしはそれだけで務まらないという。都会のように住環境が整っていないため、住人は分担して、水道管の点検や、水道タンク内の掃除、道周辺の草刈といった作業を行う。中でも水道管の点検は都会に住んでいる人になじみがなく、はじめは戸惑う人も多い。定期点検に加え、水道が故障した場合は当番の人が対応しなければならない。ほかにも集落ごとに色んな決まりごとがある。


 農作業、田舎暮らしの細かいことも体験できて、気に入ればそのまま移住できるということです。もし、そこでの農業で生活が成り立つなら、都会脱出をしたい人、脱サラをしたい人には魅力的です。

 しかし、生活費をフルで稼がなければならないとしたら、ひとりで田舎暮らしって大変そうですよね。農作業とは別に家事もしなければなりません。これはけっこうきついです。夫婦そろって都会を脱したい人向けってことになるのでしょうか。

 早川町のこの企画では「基本的には賃貸で、家賃は月5000円~4万円と手ごろ」だそうです。資産運用で利息が入ってくる人ならば、安い物件を借りて、ほどほどに農作業をして、なんて暮らしだとひとりでもいけそうです。

ほかにも全国でお試し暮らしを斡旋する自治体や団体が増えている。総務省自治行政局過疎対策室が運営する田舎暮らしの紹介サイト「交流居住のススメ」には、現在522の団体が登録している。06年7月のスタート時から200団体増えた。ここでは「短期滞在型」、都心と田舎を行き来する「往来型」といった非移住型のプランを多く提案している。


 「交流居住のススメ」をのぞいてみるといろいろあります。ちょっとした自然とのふれあい、農作業の宿泊体験、定住向け住宅など。

 交流居住とは現在の住居をそのままに田舎暮らしができるという意味です。週末のみとか短期間とか。このサイトでは定住も扱っています。すでに522団体でこういう取り組みをしているというから驚きます。

 簡単に自分に合った田舎暮らしを探せる時代になったのですね。面白いのでちょっとのぞいてみてください。

交流居住のススメ 全国田舎暮らしガイド

 栃木県の那珂川町では20年間無料で土地を貸してくれるそうです。20年後に土地が安く買えるなら、これはかなりお得です。いだし二人以上居住しなければなりませんので、夫婦向きですね。

町有地(約150坪)を20年間無料でお貸します!

田舎暮らしの本 2008年 10月号 [雑誌]

田舎暮らしの本 2008年 10月号 [雑誌]
自休自足 2008年 10月号 vol.23 自休自足 2008/7月号 vol.22 失敗しない田舎暮らし入門―土地や家の取得法から土いじりの楽しみ方まで 自休自足 2007/10月号 vol.19 自休自足 2006/10月号 vol.15
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ジャンル : ライフ

『外こもりのススメ―海外のほほん生活』 安田誠

外こもりのススメ―海外のほほん生活
新居 さとし
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 著者の安田誠さんは今年の夏にタイのバンコクで殺害された棚橋貴秀さんと同一人物といわれています。彼がなぜ殺されてしまったかについては諸説ありますが、そこは深入りせずに本の紹介だけをしたいと思います。

 ロングステイについての本はよくありますが、この『外こもりのススメ』は「外こもり」のガイドという新しい視点で書かれています。場所はタイのバンコクを中心に紹介しています。

 ネット環境、CDやDVD、ゲームソフトなどの海賊版、マンガ喫茶、ディスコ、ゴーゴーバーなどの娯楽などに詳しいのが特徴で、若い人向けの娯楽がいろいろ紹介されています。

 ゴーゴーバーはお店に2000円を支払うと店外デートできるシステムがあるそうです。そこから先はいろいろでしょう。若い女性目的の人には最適の遊び場みたいです。

 バンコクでは食事の心配はほとんどありません。もともと食事は安い上に、最近は日本食ブームで日本食も増えているそうです。ただし、現地の料理に比べて割高です。日本的な食材を揃えて自炊も可能です。

 日本語環境が貧弱なのが難点です。日本語のテレビ番組をDVDで売っているとか、レンタルがあるとか、画質の悪いオンライン配信があるとか書いてありますが、普通には見られません。

 日本語の書籍は輸入品なので割高です。充実している日本の図書館を大いに利用している私としては不便を感じそうです。もっともタイに行けば、他の娯楽が安いので読書にこだわる必要もなさそうですが。

 外こもりに人気の住居はゲストハウス(簡易宿泊所)ではなく、アパートの個室に変わっているそうです。月単位で暮らすならその方が経済的にお得で、「最近の外こもりは、お金を使わずにゲストハウスで一日中だら~っとするスタイルから、自分の部屋で趣味に没頭するスタイルに変わりつつある」とのこと。

 終章には著者が出会った様々な外こもりの生き方を紹介していて、興味を引きます。いろいろな人生があるものです。 

 外こもりを考えているなら読んでみるべきでしょう。タイにおける外こもりの現在がよくわかります。 

タイ居座り日記
猫島 礼

タイ居座り日記
外こもりのススメ―海外のほほん生活 タイランド夜遊びMAX バンコク編 (OAK MOOK 222) 歩くバンコク 2008-2009 (歩くシリーズ) 日本を降りる若者たち (講談社現代新書) 老いて男はアジアをめざす-熟年日本男性のタイ・カンボジア移住事情
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ジャンル : 本・雑誌

『裁判中毒』 今井亮一

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)
今井 亮一
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 著者が傍聴した実際の裁判の模様を描写しています。「驚愕秘録」というサブタイトルにしては軽めの犯罪が多いです。裁判で見かけたちょっと変わった人やちょっと変わった事情が描かれている感じです。

 登場するのは、自転車操業の無免許運転の電気店主。ナイフを所有している情緒不安定の中年。自動速度取り締まり装置オービスの信頼性を疑う人。などなど。

 それだけだと軽い読み物で終わってしまうのですが、本書を読んで印象の残るのはむしろ裁判では真実が追究されているわけではない、ということです。裁判は犯罪を作る方向にベクトルが向いています。

 たとえば、上記オービスの事件などにそのことをひしひしと感じます。具体的には何も証明がされていないのに、メーカー提供の製品説明書や社員による簡単な実証とはおよそ関係のない説明だけで証明されたことになっています。

 かばんに手を入れたというだけで電車内での窃盗事件もどうもあやしい。物は取っていないし、警察官の証言だけ。指紋などの証拠も調べず、しかも、大量の事件に同じU警部補がかかわっている。あやしいですよ。

 冤罪に関してはまた別の本を読みたくなりました。

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『峠』 司馬遼太郎

峠 (上巻) (新潮文庫)
司馬 遼太郎

峠 (上巻) (新潮文庫)
峠 (下巻) (新潮文庫) 峠 (中巻) (新潮文庫)
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 司馬遼太郎の人気作品。

 時代は幕末の戊辰戦争。長岡藩の河井継之助は、武装しての中立を望むが、官軍の岩村に入れられず、北越戦争に突入します。藩は敗北しますから、政治は結果責任という意味では河井の大失敗です。

 しかし、河井には行動力、時代を見る目、独創性があり、その男子の生き方、武士の生き方に共感する人が多いようです。

 とはいえ、武装中立という構想に無理があったのは言うまでもありません。小さな藩が天下を二分する戦争の真っ只中で中立だなんて、空想的です。

 司馬遼太郎は途中から河井は「美しく生きる」道を選んだといいますが、河井はもともと武士の世は終わるといっていたはずです。これからは商売だと先を見ていたはずです。それが最期に武士道に殉ずるような行動に出ます。

 私には司馬遼太郎が河井の失敗の本質をうまく描けなかったように思えます。

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ねんきん特別便に「もれ」があった

 先週、社会保険庁からねんきん特別便が届きました。

 私の場合、二つの勤め先が抜けていました。 ともに私学共済です。

 共済については別途連絡が行くので、そのときに訂正してもよいと説明がありましたが、今回はどっちでもいいみたいで曖昧です。待てとか今訂正しろとかはっきりしてほしいものです。次の連絡を待つのも不安ですから、回答票に「もれ」を記入して送りました。

 でも、そのうちの一つは給与の証明ができそうもないので、もし向こうに記録がないとまずいことになりそうです。

 年金問題が話題になる以前に、一度社会保険庁に問い合わせて支払いにもれがないかを調べたことがあります。そのときは3~4ヶ月の未払いがあるといわれたのですけど、今回はどうもその記載がありません。あの回答は嘘だったのか。それとも今回の「年金記録のお知らせ」に細かいもれが記載されていないのか不明です。

 ちょっと不安ですけど、修正したものが送られてくるのを待ちたいと思います。

 私は国民年金基金の支払いもしているのですけど、そちらは「もれ」はないでしょうね。基金を満額まで増額しようか検討中です。あやしい資産運用するより老後を安心して暮らせるようにした方がいいでしょう。

 株も底値かもしれないので買いたいのですけど…。

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情報処理系講師、フリーライター。減速生活者にしてB級遊民。

Twitterはcozyoffです。
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