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昭和館企画展『版画に描かれたくらしと風景』 戦中戦後の東京を味わう

 九段下の昭和館でやっていた企画展『版画に描かれたくらしと風景』を見てきました。

 川瀬巴水などの昭和の版画がまとめて見られる機会はなかなかありませんので、版画好きなら見ておくべきでしょう。

 織田一磨、吉田博、恩地孝四郎、川上澄生、小泉癸巳男などの東京風景で知られる版画家はもちろん、ノエル・ヌエットの作品も展示されていました。ヌエット作品が見られたのは収穫ですが、あまりいいできではなかったです。風景は得意ではないのかもしれません。

 意外だったのは伊東深水の版画もあったことです。美人画で有名な日本画家です。朝丘雪路の父親といえばわかるでしょうか。

 戦中の版画には戦争の影響が色濃く、戦時体制に迎合的なものを作らないと発表ができなかった当時の状況が偲ばれます。作品的には井上仙「千人針」と小早川秋馨「国旗輝く」あたりは見る価値があります。とくに「国旗輝く」は版画には珍しい題材と表現でちょっと驚かされました。

 江戸期の浮世絵は愛好するひとが多いのですが、明治以降の版画にもそれなりの面白さがあります。世の中の殆どの人がこういう芸術を知らないというのは残念です。絵画に比べると表現が幼稚に見えるかもしれませんが、単純化された表現と構図の工夫に独特の味わいがあります。

 この企画展は無料です。来週展示の入れ替えがあります。


昭和館ホームページ



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テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

『カンパニーオブヒーローズ』と依存症にならない自分

例の戦争ゲームのその後。

あれからすぐに焦燥感はなくなりました。ゲーム内容が把握できるとすぐに落ち着きましたので、おそらく、ゲームを把握したい早く理解したいという気持ちが軽い焦燥感として表れたのではないかと推測しています。それと脳がゲームの刺激に慣れたことも大きいかもしれません。

脳が刺激を欲する、慣れてくれば、脳がより強い刺激を欲する。楽しい経験、夢中になった経験をするとその体験を繰り返す期待が増し、それもまた脳を刺激する。

そんな風にして依存症は形成されていきますが、以前何かの本で紹介したように、もともと快感を感じにくいタイプの人は通常の生活からは快感が得られないために、強い刺激のギャンブルや薬物への依存へと走るようになります。

おそらく自分は快感の感じ方は平均的ではないかと思います。ですから、そんなに強い刺激を求めないし、依存症にはそうならないタイプだと思います。

ゲームに慣れたからと言って、それが不満となり、より強い刺激のゲームをしたいとも思いません。次々と刺激の強いゲームを求めるなんてことはありません。むしろ刺激が強いとちょっと不安になるようです。興奮性の強さにそんなに価値を認めないというようなところがあります。

他の例だと、お酒。私の酒量は多くありません。学生の頃は吐くまで飲んだりもしましたが、今では食膳に軽く飲んで、ほろ酔いでやめてしまいます。吐くほど飲むのはバカな行動だとしても、酒を楽しむならもっと飲んでもよさそうですが、私はなぜかあっさりと飲むのをやめてしまいます。

もちろん刺激がいらないわけではありません。そこそこは欲しい。しかし、そこそこ感じられればそれでいい。耽溺するようにより強い刺激を求めようとは思わない。

私は多趣味な方だと思います。でも、飽きやすいので、趣味がコロコロ変わります。そのあたりにも淡白さを感じます。一時的に夢中にはなりますが、そこそこまでやると飽きてしまう。これは性格かもしれません。

しかし、こういう性格というか反応はわりと普通なはずです。そう簡単に依存症になるのなら、世の中依存症だらけになってしまいます。やはりブレーキがかかる仕組みがあるのでしょう。それがむしろ自然な状態であると。

となると、これは性格と呼ぶよりも、自然は心の働きであって、それがきちんと働いている状態は「正常」と呼ぶべきかもしれません。

依存症にならないのはむしろ正常である、と…。そうなのかなあ。

依存症 (文春新書)

依存症 (文春新書)
やめたくてもやめられない脳―依存症の行動と心理 (ちくま新書) 苦しいけれど、離れられない 共依存・からめとる愛 依存症がよくわかる本―家族はどうすればよいか? 依存症溺れる心の不思議―酒、薬、ギャンブル、買い物…なぜやめられないのか? (KAWADE夢新書) 脱常識の家族づくり (中公新書ラクレ)
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テーマ : ゲーム
ジャンル : ゲーム

ゲームにハマる『カンパニーオブヒーローズ』

 いい年をしてゲームにハマっています。『カンパニーオブヒーローズ』というPCゲームです。ジャンルはRTS(リアルタイムストラテジー)。将棋のように戦略を練りながらも、リアルタイムで戦いが進行するタイプのゲームです。

 購入してまだ一週間ほどですが、ゲームとしてのできに感心しています。なかなかグラフィックスが素晴らしく、奥深いゲーム性があるみたいです。

 もともとRTSが好きで、10年ほど前にウォークラフト2、スタークラフトなんてのをやっていましたが(AOEは好きじゃなかった)、今度の『カンパニーオブヒーローズ』は、第二次世界大戦のドイツVSアメリカ軍の戦いです。

 現実の戦争を題材にしたゲームを面白がるというのも不謹慎というか、はしたない感じもしますが、じつは戦争映画も嫌いじゃありません。戦闘シーンの激しいのが好きだったりして…。

 第二次世界大戦の平気とかわりと好きなので、このゲームはまさに「探していたゲーム」なんです。今まで知らなかったのがもったいない。

 それにしても、何かにハマるってことはいいことも悪いこともありますね。

 いいことは、楽しみがあるってこと。ゲームのように実用性がないことが対象であれば、いいことはそれだけ。

 悪いことはなにか、ほかの事がおそろかになる。ほかの事への関心を失う。時間を失う。ゲームに関してはほとんど金がかからないのでそんなところです。

 あることに関心が向けば、他への関心が薄れる。あることに時間を使えば、別ことに使う時間が減る。まあ、当たり前のことですが、今回の「ハマり」に関してちょっと気にかかることがあります。

 このゲームにハマる心理の中に私は一種の焦燥感を見いたしました。やっていることは楽しみであるのだけど、急き立てられるような感覚を覚えるのです。一体、これは何だろう、と。

 一生懸命攻略法を考えたり、上達するためにもっと時間を使わなければ、と思うことは、一種自分にノルマを課しているようで、追い立てられるな感じが伴うのかも知れません。

 もっとゆったりと楽しみたいと思うのですが、意外と気持ちは焦った感じを含んでいます。これがちょっと嫌なんです。

 しかも、リアルタイムで進むゲームなので、ゲーム中はさらに急き立てられ、脳が興奮します。ゲームが終わった後にも脳の中に痺れが残っている感じがあります。

 興奮冷めやらぬってことなんで、別に当たり前なのですが、どうも自分はリラックスしてゆったり楽しむことを理想としているためか、ちょっと違和感のある楽しみなんですね。

 もしかすると、久しぶりにこの手の興奮性の高いゲームにハマっているので、まだその感覚になじんでいないのかもしれません。あるいは年を取って、自分はこの手のゲームに向かない生理を持つようになったのでしょうか。

 しばらく様子を見てみましょう。

 それにしてもよくできてます。このゲーム。

 ゲームレビュー 雰囲気がよくわかります。

 日本語公式サイト

 デモ版はこちら

カンパニー オブ ヒーローズ -ベストプライス-
B001EJNQRU

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

裁判傍聴 どちらか死ぬか二人とも死ぬしか

 この裁判の傍聴記録が産経ニュースに掲載されていました。詳しくはこちらを読んでください。

【法廷から】「どちらかが死ぬしか終わりはない」 交際相手殺した女の情念

「両方死ぬか、どちらかが死ぬしか、私たちに終わりはなかったと思う」(被告の供述調書より)。2度の中絶を強いられた女が、交際相手の男性を殺した背景には、女の情念があった。


 弁護人が強調していたのは、被告人の供述調書の「どちらか死ぬか二人とも死ぬしか私たちに終わりはなかった」という言葉です。引用した記事の文より私が書いたものの方が多分正確です。傍聴中メモっていましたから。

 被告人は執着が強く被害者と別れることは考えられませんでした。被害者は何度か別れるといっていたそうです。事件の前に別れ話が出たときは「今度別れるといったら本当に別れる」といわれていて、事件当日の別れ話のときは次の交際相手の名前も告げられたため絶望したことがあげられます。彼女は目の前が真っ暗になったといいます。

 弁護人は二度の中絶のことを重視していました。それでも別れられないほど被害者を好きだったと。検察側は被告人にも責任があると当然言います。そして別れればよかったのだ、と。

 私の見るところ、中絶という代価を払った被告人は余計別れにくくなったと思います。手を引くには今までの投資が大きすぎたということです。もちろん、誠実さが期待できない相手だと見切って、損切りすべきというのが理性的な判断なのでしょうが、それができないのが情念の持つ不条理さということでしょう。

 それから考えさせられたのは家族の問題です。

 被害者の家族はいろいろ事情があります。父母は別居。祖母は痴呆が進み、弟は知的障害を持ち、今回の長男の死により母はかなりの精神的なショックを受けているようです。

 最初この被害者の母は被告人の母に向かって、1億円払えとか、1億5千万円払えとかいったそうです。家庭の事情を考慮すると、「お金」のことを言いたくなるのもわかります。実際は被害者の姉が被告人に対して7000千万円の損害賠償の民事裁判を起こしているそうです。

 あんまり詳しく書きませんが、家族同士のやり取りとか聞いていると、事件は当事者だけでなく家族に大きな影響を与えることがよくわかります。

 それにしても被害者の親は可愛そうです。被害者側の医療費、葬式代、その他もろもろの諸経費を被告人に代わって支払っています。さらに民事での賠償金も支払いの手伝いをするでしょう。高校中退で技能もなく殺人で前科のつくであろう被告人にそんなに稼げるわけもありませんから。

 成人した人間の犯罪です。とくに育て方とか家族関係に問題があったようでもありません。親は関係ない、と思うのですがそうもいかないのでしょうか。

 これからの人生ということを考えると被害者側も被告人側もどうなってしまうのだろうと心配になりました。一時の感情での犯罪ですが、影響の大きさは計り知れません。

 求刑は懲役13年でした。

 判決は10月6日、14時30分から。私は仕事で見にいけません。

テーマ : ニュース
ジャンル : ニュース

裁判傍聴 若い女性の殺人事件

 午後は新件できれば殺人事件を傍聴しようと開廷表を繰っていると、丁度いいのが見つかりました。

 30分ほど早めに法廷に行くと廊下にはすでに行列ができていました。さすがに殺人事件は人気があるようです。後で調べたらニュースになっていたんですね。

 満員で座れないかもと心配しましたが、なんとか座れました。後数分来るのが遅れていたら、座れなかったでしょう。

 殺人事件の公判の前に同じ法廷で道路交通法違反の判決がありました。裁判長、弁護人、検察官、それぞれひとりでさみしい布陣。裁判長はすごい早く口で判決やらなにやらを話して風の様に去っていきました。公訴事実は首都高速で80キロオーバーのスピード違反。判決は懲役3ヶ月、執行猶予2年でした。5分もしないで終了しました。

 被告人は自分の事件とは関係ない満員の傍聴人の前にさらされて困惑したでしょうね。前座でつまらないスピード違反。裁判長も傍聴人も「さっさと終われや」といわんばかりの雰囲気。

 数分待たされていよいよ殺人事件のはじまりです。

 検察官3人(ひとりは女性)、弁護人ひとり(だったかな)がスタンバイしています。後でわかったのですが、傍聴席の右端の前には被告人の母親、左端の前には被害者の姉が座っていました。

 手錠と腰縄を付けられた被告人の登場。やや小柄で大人しそうで地味な雰囲気の若い女性です。眼鏡をかけ、ポニーテールのように髪を後ろにまとめています。リクルートスーツのような黒いスーツパンツを着ています。普通の容貌、服装なので最初は裁判所の職員かと思ったほどです。

 やがてさっきと同じ裁判長が入ってきました。さっきは裁判長が独りでしたが、今度は裁判官を二人従えています。

 裁判長はさっきと違ってゆっくりと丁寧に説明しながら話します。傍聴人が多いし、殺人事件だし、やはり事件によって丁寧さが違うのでしょうか。

 検察側による事件の概要の説明があったのですが、なんとパワーポイントを使い、プロジェクターでスクリーンに映写しての説明です。事件現場の写真、凶器となった酒瓶の写真なども大きく写していました。検察官の一人はこの操作のために来ているみたいでした。

 事件の概略は以下のようなものです。ニュースにもなっているのでそれを転載します。事件は2008年の3月27日です。

交際男性を瓶で殴り重体 殺人未遂で女を逮捕

 別れ話で口論となり、就寝した交際相手の男性の頭を殴って意識不明の重体にしたとして、警視庁池袋署は27日、殺人未遂の現行犯で、東京都豊島区池袋、無職、梁取優子容疑者(24)を逮捕した。「別れ話を切り出され、殺そうと思った」と供述している。

 調べでは、梁取容疑者は27日午前4時25分ごろ、自宅マンションで、就寝していた交際相手のアルバイト男性(21)の頭を洋酒の瓶で3、4回殴り、意識不明の重体にした。

 男性が同日午前2時ごろ、酒に酔って帰宅後に口論になり、別れ話を切り出された。男性はそのまま寝てしまったという。梁取容疑者が犯行後、「人を殺した。彼氏を瓶で殴った」と110番通報した。


 2008年4月3日に被害者は死亡しています。

 裁判の中では被告人は職業を無職ではなく、ホテル従業員といっていました。被害者男性はバーテンダーです。

 事件の概要だけでなく、二人が付き合い始めてから事件までの経過、被害者の日記、被害者の母と姉の供述などを紹介していました。

 被害者の日記の中には、被告人の女性に中絶をさせたことを反省する文章、喧嘩を反省する文章が抜粋されており、検察側は、事件までの経過おいて、被害者なりに苦しみ反省していたことを伝えようとしていました。

 被害者が被告人に殺されるかもしれないと不安を語っていたという話も出てきたのは驚きでした。「優子はいつもニコニコしているけど、意に沿わないことがあると豹変する」とも語っていたそうです。

 なるほど、見かけとはだいぶ違い女性のようです。

 検察側の説明はすごいわかりやすかったです。事件の概要を知るためにも新件(初回)から傍聴したほうがいいようです。今回のようにパワーポイントでプレゼンしてくれるとほんとわかりやすいです。しかし、なんでプレゼンするのでしょうね。裁判官向けなのか。傍聴人向けなのか。

 被告人は公訴事実については「間違いありません」と冒頭に認めてしまいました。自分が殺したし、殺意もあったということです。

 ですから公訴事実についての争点はなし。争点は情状に関してのみでした。こうなると裁判は単純です。殺意をめぐって丁々発止のやり取りがあるかもしれないと期待していた私は少しばかりがっかりしたことを告白しておきます。

(つづく)

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)
今井 亮一

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)
裁判傍聴マガジン―日本初! (vol.1(2008Spring)) (East Press Nonfiction Special) はじめての裁判傍聴 (幻冬舎新書 い 2-2) 裁判狂時代-----喜劇の法廷★傍聴記 B級裁判傍聴記 冤罪File (ファイル) 2008年 09月号 [雑誌]
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Author:Cozy
情報処理系講師、フリーライター。減速生活者にしてB級遊民。

Twitterはcozyoffです。
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